DNA?

今朝、眼が覚めたときに、なぜか突然DNAについて考えた。DNAは自己増殖するのだけれど、それはどのような仕組みでそうなるのか。

分裂するのは、たぶん分裂したほうがエネルギー的に安定になるからだろう。たぶん量子論的な効果で、そのような準安定の状態に遷移するのだろう。

分裂したほうがエネルギー的に安定というのはどういうことだろう。それはいまいちわからないが、それによって自分自身のコピーが生成される。あるいは、それが塩基の海の中で起こることによって、偶発的に無関係な塩基がくっつき、自分自身のコピーとちょっと違うものが生成される。そして生命は多様化していく。

塩基の組み合わせは、まるでビットの並びだ。とすると、DNAはバイナリデータみたいなものだ。もしビットの並びに対して塩基の並びと同じことが起こるとすると、自己増殖するデータができることになる。それはつまり、自己増殖するプログラムができることを意味する。予測不能に進化していくプログラムだ。
準安定状態への遷移が容易なプログラムは生き残り、遷移が容易ではないプログラムは淘汰されていく。

DNAに関して言えば、偶発的に無関係な塩基がくっつく現象だけでなく、準安定の状態に遷移する過程でも、「塩基の海」が重要な役割を果たすのだろう。それらは塩基同士の相互作用があってはじめて起こる現象なのだろう。塩基同士の相互作用は、つまり、物理法則だ。

それと照らし合わせて考えると、擬似生命的に自己増殖するプログラムを作成するには、ビット同士のなんらかの相互作用が必要だと思われる。そして、その相互作用を決定する何らかのプログラムが必要だと思われる。言うならばメタプログラムだ。

メタプログラムとはどんなものか。それは人間の手で書くことが可能だろうか。

あるいは、メタプログラムなど存在しないかもしれない。物理法則さえも自己増殖プログラムかもしれない。自己増殖プログラムだけで閉じるという閉空間は可能なのだろうか。